オンラインで再開された『彼岸の図書館』著者の青木真兵さんによるトークイベントツアー。
6回目のゲストは、農業史学者の藤原辰史さんです。
現代はテクノロジーの時代です。コロナ禍により、その傾向はさらに高まったと言えるでしょう。
できうる限りリスクを排除し、手に負えないほど複雑なテクノロジーによって暮らしを効率化する。その結果、私たちの中には知らず知らずのうちに、生産性重視の考え方が浸透してきているようです。
藤原さんは、著書『戦争と農業』でテクノロジーの発展がかえって人間社会を混乱させてきた様を、『分解の哲学』では崩れゆく中で微調整を積み重ねることで豊かな生を育んできた世界のありようを示してきました。
そんな藤原さんは、「スマート化は本来あるべきプロセスを安易に短縮するもの」と警鐘を鳴らします。
奈良県の山奥にひっそりたたずむ「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」は、遠回りの代表格。山村から世界へ発信しながらもスマート化を批判する青木さんらの取り組みには、『分解の哲学』の実践編ともいうべきヒントが詰まっているというのです。
テクノロジー礼賛時代、スマートフォンなしには生きられないすべての人が心したい、ポストコロナの哲学を伺います!
『彼岸の図書館』増刷記念ツアー「お元気ですか」online⑥
「スマート」と闘う
藤原辰史×青木真兵
日 時 2020年9月8日(火) 20:00-21:30 *終了しました!
参加費 以下よりチケットをご購入ください。zoomの招待URLなどをお知らせします。
1)をご購入の方は招待URLなどが記されたPDFをダウンロードいただきます。
2)3)4)の書籍セットは、通常200円の送料サービス!
1)トークのみ 1300円(税込)*限定20名
2)『彼岸の図書館』/青木夫妻サイン入(2200円)+参加費(1000円)+夕書房通信=3200円(税込)*限定10冊
3)『彼岸の図書館』(2200円)+参加費(1000円)+夕書房通信=3200円(税込)
4)『家をせおって歩いた』村上慧著(2200円)+参加費(1000円)+夕書房通信=3200円(税込)*限定10冊
参加方法
本イベントは、ビデオ会議システム「Zoom」のミーティング機能を使って行います。
あらかじめPCやスマートフォンにZoomをインストールの上、ご参加ください。
https://zoom.us/
*参加の際は音声をミュートに設定してください。差し支えのない方はぜひビデオをオンに。
*質問タイムにはチャットにて議論にご参加いただけます。
*終了後、トークのアーカイブ動画をお送りしますので、当日参加できなくても大丈夫! 復習もできます。
プロフィール
藤原辰史(ふじはら・たつし)
農業史研究者。1976年生まれ。京都大学人文科学研究所准教授。専門は農業史、食の思想史。著書に『分解の哲学』(青土社、2019、サントリー学芸賞)、『給食の歴史』(岩波新書、2018、辻静雄食文化賞)、『トラクターの世界史』(中公新書,2017)、『戦争と農業』(集英社インターナショナル新書、2017)、『決定版 ナチスのキッチン 「食べること」の環境史』(共和国、2016、河合隼雄学芸賞)など。
人文系私設図書館ルチャ・リブロ
青木真兵(あおき・しんぺい)
「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」キュレーター。1983年生まれ。埼玉県浦和市に育つ。古代地中海史(フェニキア・カルタゴ)研究者。関西大学大学院博士課程後期課程修了。博士(文学)。2014年より実験的ネットラジオ「オムライスラヂオ」(https://omeradi.org/)の配信がライフワーク。障害者の就労支援を行いながら、大学等で講師を務める。奈良県東吉野村在住。